白雪姫キッス


「これでどうなのだ!!」
「ぐぅあっ、おっ覚えとけ〜!!!!!!!!」

敵は一目散に逃げていった。


「ふぅ〜やっと終わったわ〜
まぁ〜ったく、ホントにしつこいわよね、倶東の奴らは!」
「ほんまやで〜ったく、来るんやったらもうちょい手ごたえのあるやつらにしてほしいもんやっ」
「何言ってるのよ、翼宿!!それで負けたら困るじゃないのよ!!」
「そうなのだ翼宿!!不謹慎な事言ってはいけないのだ〜」

三頭身になった井宿が翼宿の後ろから飛びついた。

「わっ、なんでお前三頭身やねんっ?!」
「だって、オイラがそのままの大きさで翼宿に飛びついたら、翼宿倒れてしまうのだ?
翼宿を押し倒すのは寝台の上でだけなのだっw」
「んなっ、んなこと皆の前で言うな〜!!!!!!!!!!!!」

翼宿は必死に井宿を振り払った。
2〜3mも飛ばされた井宿は、地面で頭を押さえている。

「いったいのだ〜翼宿のばかなのだ〜!」
「はいはい、はよ帰るでっ。ほな井宿、はよ術使ってくれや!」
「わかったのだ、っと・・・・・だ??」

井宿の術が使われる気配がまったくない。

「ん?どないしたんや、井宿?」
「だ〜、術は使えそうなのだが・・・」
「だったらええやんか。・・・他になにかあるんか?」
「いや・・・どうやら、元のサイズに戻れなくなってしまったのだ・・・・・」


「「「「なっ、なんだって〜〜〜〜〜!!!?!??!?」」」」


皆の叫び声が響き渡る。

「どうやっても元に戻れないのだ〜」
「でっでも、術は使えるって・・・・・」
「これは術を使ってるわけではないのだ〜」
「じゅ術じゃなかったんか〜!?!?」
「井宿って、謎な事が多いわよね・・・・・」
「まぁ、このままではなんですし、ひとまず宮殿に戻りましょう。
術は使えるそうですし・・・」

張宿の提案により、ひとまずは宮殿に戻る事にした朱雀の面々であった・・・





「んで、これからどないするんや?」
「だ・・・・・」

帰ってきてから、何度も試してみたのだが、
井宿は一向に元のサイズには戻れそうもないようだった。


井宿にも、この状況がまったく理解できなかった。
こんな事は初めてだったのだ。

「まぁひとまずは術も使えるのだし、戻る方法がわからないのなら、
しばらく様子を見るしかないな」
「だ〜しょうがないのだ。
でも、このままだと動きやすいのだ〜wたっすきっvv」

井宿はまた翼宿に飛びついた。

「オイラと寝れなくて残念なのだ〜??」

浮かない顔をしていた翼宿は、特に反応はしなかった。

「たっすきっ、オイラ、部屋に連れて行ってほしいのだっ歩くの疲れたのだ〜w」

翼宿は無言で、抱きついた井宿はそのままに、井宿の部屋へと向かった。


「・・・明らかに、不機嫌よね、翼宿・・・」
「不機嫌と言うより、イライラしてるな。
あいつのことだ。このまま、井宿が戻らなかったら、なんて事を考えているんじゃないか?」
「そうでしょうね、きっと・・・・・
井宿さん、元に戻られるといいんですが・・・」
「あぁ・・・・・」







「さんきゅうなのだっ翼宿v」

無言のまま、翼宿は井宿の部屋を去ろうとする。

「待つのだっ、翼宿。」
「・・・なんや?」

再び、翼宿に飛びついた井宿は、素早く翼宿の唇を奪う。

「翼宿〜なんで元気ないのだ〜?
元気を出すには、これが1番なのだw」

などと言って、もう1度、濃厚な口付けをした。

翼宿は、静かに口づけを受けていた。
しかし、その目には涙が浮かんでいた・・・


「どうして、泣いているのだ・・・?」
「・・・・・、なんで・・・なんでお前は・・普通にしてられるんや・・・・・?
いつ戻れるかわからんのやで?!もしかしたら・・・元に戻れへんかもしれへんのやで?!
なんで、お前は平気でいられるんや?!!」

涙が流れ続けるのにもかまわず、翼宿は叫んだ。
井宿を抱きかかえたまま、ひたすらに叫んでいた。


「翼宿がいるから・・・、翼宿がいてくれるから、平気なのだ」

すっと、優しく触れるだけの口づけをした。

「翼宿がいなかったら今頃、不安で宮殿駆け出して、どこかで必死になって元に戻ろうとしているのだ
でも、元に戻れなくても、翼宿がいてくれるから、オイラは普通にいられるのだ。」
「ちちりぃ・・・・・・」
「泣かないのだ、翼宿」

井宿の小さな手が、翼宿の涙を拭う。

「翼宿も、心配しないでほしいのだ。
だぁいじょうぶなのだ!きっと戻れるのだ!」


自分のことのように、こんなにも心配してくれる人が近くにいる。

だから、自分は普通でいられるのだ・・・


ありがとう ありがとうなのだ、翼宿・・・・・・・


「さぁ、気分を変えるのだっ」

再び井宿が口づけをしようとしたが・・・・・

「まてっ。お前、この体のまま、その・・・やるのか?
「大丈夫なのだ〜気にしないのだw」
「せやったら・・・・・今日は俺がするから・・・・・
「ホントなのだ?!今日はなんだかラッキーなのだ〜♪」

などと言って、きつく翼宿に抱きついた。

「んもうなんにも言うんやないで!!」

抱きついていた井宿を自分の腕に抱えなおすと、寝台へと運ぶ。
そして、寝台の端に井宿を腰掛けさせる。

翼宿が寝台に座った井宿と視線を合わせるには、腰を90度は曲げないといけなかった
それがとても切なく感じられる・・・
いつもなら、井宿がこういうふうにしてくれるのに・・・・・


その時、井宿の手がすっと翼宿の方に伸びてきて、頬を包んだ。

「そんな切ない顔をしないでほしいのだ。オイラは、大丈夫なのだ」

まるで、翼宿の心のうちを読んだような事を言われた。
驚き、つい顔が綻んでしまった。

「ほんまに、お前は俺を安心させるんが上手いんやな・・・」
「翼宿のことなら、なんでもわかるのだw」
「っ・・・んな事言うなや・・・・・」

真剣な目で井宿を見つめる。
そんな翼宿に、井宿は欲情する。


翼宿からの口付けが、井宿に堕ちる・・・・・



と、その時・・・・・





ボンッ


「んな・・・・・」
「だ〜!!元に戻ったのだ!!!」

なんと、翼宿の口付けの瞬間に、井宿は元の大きさに戻ったのだ。


「なっ、なんで、なんでこないなことで元に戻るんや〜〜〜!?!?!?」
「オイラだってわからないのだ〜
でも、戻れたのだから、一件落着なのだw」
「そんな事で済ませてええんか〜!?」
「良いのだw細かい事は気にしないのだ〜

さっ、元に戻れたのだから、さっそくな〜のだっ」

と言った途端、さっと体制を逆転させて、翼宿を組み敷く。

「なっ、なにやっとるんやお前?!」
「だって〜、翼宿が珍しい事言うから、つい欲情してしまったのだ〜v
翼宿、今から抱かせて、なのだvv」
「っえ、あっ、ちょっちょうまて、って・・・井宿〜〜〜!?!?!







翌朝



「なぁ、井宿?なんで、口付けでお前元に戻れたんやろな?
口付けなら、戻る前にもしてたやろ・・・?」
「それはきっと、翼宿からの口付けだったからなのだw
ロマンチックなのだ〜vv」
「そっ、そんな事があって良いわけないやろ、ボケ!!」

井宿の頭をぽかっと叩く

「痛いのだ〜オイラはホントの事を言ったのだ〜
でも、翼宿はホントに可愛いのだvv」
「うっ、うるさいわ、あほ〜〜〜!!!!!!!」





「あらっ、井宿いつのまに元に戻ったのよ〜!?
ちゃんと言いなさいよ〜心配してたんだから!」
「ごめんなのだ〜」
「でも、どうやって戻れたの?あれだけ試して駄目だったのに・・・」
「それは翼宿の愛んぐっ・・・・・」

翼宿に無理やり口を塞がれた。

「なになに、気になるじゃない〜なんで翼宿がそんなに隠すのよ〜!!
・・・ふぅ〜ん、そういう事ね〜。ロマンチックじゃない〜翼宿w」

どうやら、柳宿には隠す事は出来ないらしい・・・
乙女の力(?)というのだろうか・・・

「まっ、一件落着ねw」
「そうなのだっ
でも、あのままでも良かったのだ〜。そしたら、翼宿がもっとせっきょ・・・」
「いいかげんにしろ〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!!!!!!!!」



その日、鳥の声の代わりに翼宿の声が、朝の宮殿に響き渡ったのであった・・・











  ☆管理人からのコメント☆

うひゃ〜管理人の誕生日だからって、FDL物なんて作っちゃって良かったのでしょうか〜><
しかも、めちゃくだらない作品だし(・・;)
ずいぶん前から考えていたネタだったのですが、書くタイミングがなくて、今まで頭の奥底にまで仕舞い込まれていました(笑)
今回、何も書く物がなくて、ずっとどうしようかな〜って思ってたのですが、その時ちょうどこれを思い出したんですw
他に、少しだけ書き進めていた物があったのですが、そっちの方はどうしても書き続けられなくて、断念;;
いつか、もし続きが書けたらUPしますね(^^;)

にしても、題名、意味わかりませんね(爆)
三頭身から元に戻れた、というのを、白雪姫の目覚めのキス、とかけたのですが・・・
無理があったかも(爆)
お許しをぉ〜(ToT)

さてさて、これは管理人の誕生日である、21日限定FDL小説でありますw
こ〜んな小説でも欲しいなんていってくれる方は、BBSの方にお知らせをお願いします(*^^*)

にしても、管理人、歳取ってしまいました〜;;
(年齢は企業秘密でvv(笑))
嫌だな〜(−−;)