いつだって俺を、お前に貸してやる


よく晴れた月夜

空には、満月から少し欠けた月が輝いている。

その下で、満開の桜が月の光を受けながら、ひらひらと散っている。



井宿は、その桜の木の枝の1つに座り、酒瓶片手に月を眺めていた。





「・・・手酌じゃ、寂しくないんか、井宿?」
「翼宿・・・・・」


翼宿が井宿の元へ歩み寄った。
井宿は、木の上から跳び降りた。

「一体どうしたのだ?」
「いやっ、お前がどうしてるのかなって、思て探しに来ただけや、
って、井宿、お前そうとう酔うてへんか??」
「そうなのだ??」

確かに、井宿の足どりはおぼつかないものだった。

「はら、ここ座れや」

翼宿は、井宿を導き、桜の木の下に寄り添うように座った。
翼宿が井宿の持つ酒瓶を取り上げる。

「こりゃ紅南でもかなり強い酒やんけ。しっかし、普段酔わへんお前がここまで酔うとは・・・
悪酔いでもしたい気分やったんか・・・?」
「・・・・・」

翼宿が酒瓶の中の酒を喉に通す

その喉元があまりに綺麗で、井宿はおもわず翼宿に見とれていた。


「・・・っん?どないしたんや、井宿?」
「くすっ、翼宿があまりに綺麗だから、見惚れてしまったのだ〜」
「んなっ、何言ってんのや?!あほぅ・・・」

真っ赤になって照れながら、持っていた酒瓶を井宿に突っ返す。

「ホントに翼宿は可愛いのだv

・・・こんな月を見ていると、どうしても、昔の事を思い出してしまうのだ。」

突然、井宿が語りだした。

「みんなに出会う前、オイラは、親友を殺してしまったのだ・・・
それを、思い出してしまうのだ・・・・・」
「・・・それで、こないなるまで飲んだんか?」


井宿は静かに視線を月へ向けた

「こんな月を見てると、昔を思い出してしまって、素面ではいられなくなるのだ・・・
オイラは、許婚も、親友のことも、忘れてしまった方が楽になれるのだ?」

虚空を見つめたまま、そう問う。

誰に問うているのか、井宿自身にもわからなかった


翼宿に問うていたのか
この世界の、誰かに問うていたのか

それとも・・・・・、答えなんて、欲しくなかったのだろうか・・・?



「・・・俺は、そんな事ないと思うで。」

そんな問いに、翼宿が真剣に答えてくれた。

「俺は、そんな事ないと思う。
お前が覚えていてやらな、その2人が存在したっちゅう証拠は、何もなくなってまうんやで?」

井宿が翼宿の方へと振り向いた。
そんな井宿に翼宿はもたれかかった。

「俺は、お前みたいな経験はした事あらへんから、きっとお前の辛さを全部理解する事はできん。
・・・でも、俺は、お前の隣にいてやる事はできるんやで?
せやから、もう苦しまんでええんやで?」
「翼宿・・・・・・・」
「今日は、俺に甘えとき?今日は特別無料大サービスやでっ」
「もっ、翼宿ったら・・・・」

井宿は大人しく翼宿の肩に体をあずけた。
目からは、一筋の滴が、零れ落ちていた・・・・・





翌朝


「井宿、どや、具合は?」
「う゛〜2日酔いなのだ〜」
「あんな強い酒、あない飲むからや〜ったく〜これからは程々にするんやで?
///俺やったら、いつでも貸したるさかい・・・」

その言葉を聴きつけた井宿はがばっと起き上がる。

「だっ、ホントなのだ?!じゃあ早速今夜にでもお願いできるのだ?」
「だ〜、もうお前は何期待しとるんやっ!!あくまで、昨日みたいな気持ちになった時だけや!!」
「ちぇっなのだ・・・」

井宿はバタンと布団に倒れこむ。

「はいはい、病人はもう少し寝とき。俺がこうしてたるさかい・・・」

そういうと、翼宿は井宿の手を取りぎゅっと握った。

「ありがとなのだv」
「///はっはよぅ寝ぇやっ・・・」
「はい・・・おやすみなのだ、翼宿」
「あぁ・・・・・」


2日酔いのはずなのに、井宿の心だけはさわやかだった。





窓から入り込む暖かな風が、今、2人を優しく包み込んでいった











  ☆管理人からのコメント☆

はい、井宿さん、Happy birthdayです〜vv
パチパチパチパチパチィ〜(>▽<)
・・・・・でも、お祝いが24日になっちゃってごめんよ〜;;
だってテストが・・・(・・;)
井宿なら許してくれるよね??あたしは信じてるよ!!(爆)

にしても、いつものことではありますが、イベント用に急いで書き下ろしたため、文めちゃくちゃですね(爆)
というか、駄目だ〜言いたいことまとめられてない><
もうめちゃくちゃ・・・・・
しかも、誕生日しような話じゃありませんね(^^;)
これは、なんか以前のイベントの時に書いていたものなのですが、
その時は良い簡潔の仕方が思いつかなくて結局書くのやめていたものなのです。
月と言えば酒〜見たいなノリでw
なんで月見てると井宿は過去を思い出すんでしょうかね〜(爆)
やっぱ、月見てると感傷的になるんでしょうかね〜

はぁ、駄目だ・・・・・
なんだか書きたいのにネタがない・・・
皆様、ホントにすみません><
えと、一応こんなものですが、欲しい、という方には24日にBBSにご連絡を下さった方にのみ、差し上げたいと思います(^^;)
よろしければ、貰ってやって下さい(汗)


はぁ・・・・・精進してきます(・・;)
短い、という文句も承っております(−−;)