裏工作



「今日から週に1回や」

突然翼宿によって発せられた言葉。
井宿にとってその言葉は悲痛なものと化した。
週に1回というのはもちろん…行為の回数である(爆

翼宿にとって毎日毎日……というのは案外辛いもので。
しかも一度じゃすまない…とあれば体力自慢の翼宿も流石に根を
上げるようだ。
そりゃあ……ねえ。

「オイラはそれじゃあ持たないのだ〜」
「俺がもたんわっっっ!!!!」
「確かに。」

井宿の発言に翼宿は呆れたらしくがっくりと肩を落とした。

「毎日毎日辛いんやで…」
「………………」
「…な、なんや?」

突如口を開かなくなった井宿に何か企んでるな一応不安を覚え、
とりあえず問い掛けてみる。
…聞かない方がいいと云う事を翼宿は分かっているのだろうか…。

「分かったのだ」
「へ?」

あまりにもの井宿が聞き分けがいいので翼宿の方があっけらかんな声を
発してしまった。

「翼宿はオイラに抱かれるのが嫌なのだ」
「……はっ!?ιι////」
「違うのだ?」

ニヤリと黒い笑みを浮べた井宿を見て翼宿はやっとハメられた事に気が
つく。
その姿は「鬼畜」そのものや!by翼宿
ニコニコと穏やかな上辺だけの笑顔の下に悪魔の笑顔が隠れている事を
他の七星は知らない。
いや、知らない方がいいだろう……。

「ん?どうなのだ?言ってみるのだ」
「〜〜〜〜////」

真っ赤になってしまった翼宿をにっこりと見つめる。
心の中では「してやったり」と呟きながら…。

「それに柳宿だって毎晩励んでいるのだ♪」
「…柳宿?」

柳宿が励んでいる…とはどういう意味なのだろう……と思い翼宿は
井宿を見つめた。

「柳宿も毎晩毎晩星宿様の皇室に通っているのだ♪」
「……!!////」

お面の下では意地悪く微笑みながら翼宿に告げる。
そう。確かに柳宿は星宿の皇室に通っているのだ。




――――数日前――――

井宿は皇室前の廊下を歩いていた。
もちろん翼宿の部屋へ行くため…なのだが。
そして壁を曲がろうとした時。

「…あら?井宿じゃない」
「柳宿…?どうしたのだ?」
「もっちろん星宿様の所へ行くに決まってんじゃない!」
「…そういえば柳宿、脱がせやすい服装をしているのだ。…という事は…」
「そうなのよ!!やっと…!やっと……vvv」
「やっと望みが叶ったのだね!おめでとうなのだ!!」
「有り難うv井宿vv」




まあ簡単に言うとこんなカンジなのである。(爆

「…んで、それとこれとどーいう関係があるんや?」

翼宿のごもっともな意見に井宿はニヤリとまた黒笑みを浮かべた。

「実はオイラその後良く柳宿と会っていたのだ。そして良く悩みを
聞いてあげていたのだ♪♪」
「…あっそ」
「それでなのだ!オイラこんなモノを貰ったのだ♪」

こんなモノ…という言葉に翼宿は身の危険を感じた。
何故かって?
それは井宿の瞳が明らかに笑っていなかったからだ。
…結局井宿には勝てないと言う事なのだよ…。

脱兎しようと試みた翼宿が井宿から逃れる筈もなく。
簡単に術で防げる事も可能な訳で。
しかし今は翼宿の腕をしっかりと掴みながら目の前に小さな子瓶を
掲げてみせる。
華奢な体躯に対し力は飛皋を抑えつけられる程の力を持っているのだ。
行き場を無くした腕が虚しく弧を描く。

「な、何や……それ?」
「分からないのだ?…クス、さっき翼宿はコレを飲んでしまったのだ…
と言ったらどうするのだ?」
「…………………ま、まさか………?」

心の中では分かっている。
分かっているつもり…なのだ。

だけど。

ついこの話が始まる数分前、井宿が「翼宿、美味しいジュースなのだ♪」
と笑いながら持ってきた飲み物が頭から離れない。
そしてその後、井宿が襲いかかりそうになったのでこの話が始まったと……。(爆

今更ながらあの時の井宿の笑顔が黒かった事に気が付いた。
そして、自分の体が熱を持ち始めた事に気が付き確信した。
信じたくはないけど。
そう思う事しか出来ないだろう。

井宿がすっごいニヤニヤしながら翼宿を見つめているのだから――――!!!
「じゃ、オイラ戻るのだ♪週1なのだからね♪あ、ちなみにそれ、
中々強力だそうなのだ♪」
「ちょ………!!!!」

微笑みながら部屋の戸を開け様としたが翼宿の震えた声がとても色っぽく
思わず振り向く。
翼宿は目が潤み頬を艶やかに紅く染めている。
しかし井宿は平静を保ち「何なのだ?」と問い掛ける。
…鬼畜だ。

「責任持たんかい!!」
「責任?なんのなのだ?」
「!!…こんの鬼畜!!」
「今に始まった事じゃないのだ」

フフンと勝ち誇ったように笑う。
「じゃ、オイラ戻るのだ」
「っ……ちちり………」

しっかりと井宿の裾を掴み無意識の内に上目遣いになる。
井宿は思わず自分の耳を疑った。
「抱いて…欲しいんや………////」

なんて言ったのだから。

「…翼宿、オイラが悪かったのだ;;」

はぁと深く溜め息を吐くと翼宿の柔らかな髪をそっと撫でた。







その後、散々井宿に甚振られた事は言うまでもない………。











  ☆管理人からのコメント☆

あっきーのHPで100HIT踏んだので書いて頂きました!
もうツボに直撃っ
マジで素敵ですvv
可愛い翼宿に鬼畜な井宿、もう私の好きな要素が押さえられていて最高です!!(爆)

にしても、翼宿はどうして単純なんでしょうねぇ・・・?
またしても媚薬を盛られてますよ〜
まっ、そのの方が翼宿が可愛いけど(爆)

あっきー!ありがと〜〜〜!!!!!



※HP用に多少加工いたしました。
 尚内容はまったく変わりありません!