井宿の不安
・・・いつからだろう
この恋心に気付いたのは・・・
いつの間にか恋心に変わっていたこの気持ちはなんだろう・・・
俺が翼宿に出逢ったのは宮殿だった。
朱雀七星士が6人揃ったときのことだ。
その頃はまだ、恋心どころか仲間という自覚すらもほとんどなかった。
初めて翼宿の魅力に気付いたのは神座宝を探しているときだった。
どんなときも前を向いて進んでいく翼宿の姿に、次第に惹かれていったのだ。
それ以来だ。
俺の中で翼宿が大きな存在に変わり始めたのは・・・
「翼宿・・・オイラのこと好きなのだ?」
「突然どうしたんや?」
「答えてほしいのだ。オイラ・・・実は少し不安なのだ」
突然予想外の問いかけをされて驚きを隠せない翼宿。
翼宿の横顔を心配そうに見つめる井宿。
翼宿は真剣な顔になって一言、こう告げた。
「ああ、好きや。俺にはお前しか居らん」
改めて聞く必要などなかったようだ。
翼宿の心は、自分と同じだったのだ。
安心と喜びが一気に押し寄せてくる。
「信じていいのだ?」
「当たり前や。でも、もう2度と言うたらへんからな」
「なぜなのだ?」
「そりゃ・・・恥ずかしいからや・・・。それに・・・」
「それに?」
「愛は言葉以外にもたくさん示し方があるやろ!
俺は言葉は苦手やさかい、別の方法で表現したいんや。俺の得意な方法で…」
一生懸命話す翼宿の姿に愛しさを感じた。
そして、これからもずっとこの人だけを愛し続けようと思った。
☆管理人からのコメント☆
朱姫様からの444番キリリク小説です☆
短い中に井宿の心の葛藤が描かれています〜
なんか、シリアスかつ、甘いというか・・・
とにかく素敵です(*^−^*)
↑すみません、管理人、ボキャ貧で(涙)
立て続けに2本もキリリクを頂きました〜
本当にいつもどうもありがとうございます!!
※HP用に多少加工いたしました。
尚内容はまったく変わりありません!